『サトシナカモトとは一体だれなのか?』
『ビットコインとサトシナカモトとの関係性は?』
『ビットコインの価値ってどれぐらい?』
ビットコイン創設者と呼ばれるサトシナカモトは一体だれなのかについてはビットコインを語る上でも切っても切れない関係です。では謎に包まれたサトシナカモトの正体についてとても気になりますよね。
当記事では下記の内容についてまとめました。
- サトシナカモトとビットコイン
- ビットコインの歴史とサトシナカモトと噂される人物像
- ビットコインの価値
当記事をご覧になれば、ビットコインの歴史と共に正体不明のサトシナカモトとビットコインの本当の価値について理解できるようになるでしょう。
ぜひご覧ください。
ビットコイン(BTC)とサトシナカモトとの関係性は?論文から発展の歴史を考察!
この世になぜビットコインが誕生したのか?
最初に、ビットコインとサトシナカモトとの関係を紐解いていきます。
サトシナカモトはビットコイン(BTC)の開発者
2009年1月、世界で最初にビットコインを採掘した人物こそ、現在ミステリーのひとつであるビットコインを発明したサトシナカモトその人でした。
サトシナカモトはビットコインを初めて取引を開始した前年の2008年に、暗号資産開発の話題でやり取りのあったコンピュータ科学者たちとの間で密かにビットコインの発明を論文で発表していたため、サトシナカモトの名は科学者やハッカーの間ではすでによく知られていましたが、その正体は不明のままでした。
その後ビットコイン開発者と呼ばれるようになったサトシナカモトですが、国籍や性別、そもそも実在する人物か団体なのかも不明なため、さまざまな憶測が飛び交い謎が謎を呼ぶこととなります。
そんなビットコインの産みの親であるサトシナカモトについて、さらに詳しく解説していきます。
ビットコインの歴史
ビットコインの歴史は今から15年前の2009年に遡ります。
2008年10月にサトシナカモトと名乗る匿名の人物がネット上に『Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System』と称する論文を投稿します。実は論文発表前の同年9月に起こった米国大手投資銀行のリーマンブラザーズ経営破綻が、史上最大級の金融危機リーマンショックが翌年のビットコイン取引元年の引き金になったとの見方もあります。
サトシナカモトは論文に「中央管理者のいない決済システム」を提唱し、中央管理者の影響を受けない個人間の直接取引ができる仕組みを構築しました。そして2009年1月3日、サトシナカモトが最初のジェネシスブロック生成を行なったことがビットコインの始まりとなります。
初年度の2009年から現在に至るまでの出来事を下記にまとめました。
- 2009年 1月:ジェネシスブロック生成 ビットコインの初送金
- 2010年 5月:ビットコイン・ピザー・デー 7月:Mt GoXがビットコイン取扱い開始 9月18日マイニングプール「SlushPool」による初のBTCマイニング
- 2011年 3月:日本のTibanne社がMt GoXを買収 6月:ビットコイン急騰(一時31ドル到達)6月:Mt GoXのハッキング事件
- 2012年 8月:コインチェック創業 11月:ビットコイン、初めての半減期(50BTCから25BTCに減少)
- 2013年 3月:ビットコインの時価総額、10億ドル(1000億円)を突破
- 2014年 1月:bitFlyerの創業 2月:Mt.Gox経営の破綻 12月:米マイクロソフトがビットコイン決済開始
- 2015年 1月:Bitstampハッキング、約2万BTCが不正流出 5月:ニューヨーク州金融サービス局がビットコイン事業ライセンス「ビットライセンス」を発表
- 2016年 7月:ビットコイン、2回目の半減期(採掘報酬:25BTCから12.5BTC減)8月:Bitfinexから約12万BTCが不正流出 10月:GMOコイン創業
- 2017年 4月:改正資金決済法の施行開始、仮想通貨交換業者の登録が開始 7月:仮想通貨取引所バイナンス設立 8月:ビットコインキャッシュのハードフォーク 12月:BTC価格、日本円建で最高値(235万円)を更新 12月:米CME、ビットコイン先物取引を開始
- 2018年 1月:Facebookが仮想通貨の広告掲載の禁止を発表 1月:コインチェックから5億2,300万XEMが不正流出(被害総額580億円相当)3月:Google、Twitter(当時)が仮想通貨の広告掲載の禁止を発表 9月:Zaifから3銘柄が不正流出(被害総額67億円相当)
- 2019年 3月:金商法と資金決済法改正案の閣議決定、ビットコインなど仮想通貨の呼称が「暗号資産」に変更 6月:BTC価格、1年3ヶ月ぶりに1万ドルを突破 11月:中国政府が仮想通貨取引を取り締まる新たな規制を開始
- 2020年 5月:ビットコイン3回目の半減期(採掘報酬:12.5BTCから6.25BTC減)10月:米ペイパルが仮想通貨決済導入を発表 12月:BTC価格が2万ドル突破、過去最高価格を3年ぶりに更新 12月:ビットコインの時価総額、過去最高の50兆円を到達
- 2021年 2月:米国テスラ15億ドル(約1600億円)のビットコインを購入 4月:米コインベースがナスダックに直接上場 5月:米テスラがビットコイン決済の受け入れ中止を表明 5月:中国金融委員会がビットコインマイニングと取引の取締りを強化する方針を伝える 9月:エルサルバドル 世界で初めてビットコインを法定通貨に 10月:米SECが初めてビットコイン先物ETFの申請を承認
- 2022年 4月:中央アフリカ ビットコインを法定通貨に 5月:LUNA(テラ)ショック、3ACなど連鎖破綻 11月:大手暗号資産取引所FTXとアラメダ・リサーチ破綻 11月:1BTC=15500ドルまで下落
- 2023年 2月:ビットコイン オーディナル ローンチ 4月:欧州でMiCAが承認される 6月:香港、認可された暗号取引プラットフォームを許可 ブラックロック、BTC現物ETFを申請
サトシナカモトの正体は?ビットコイン(BTC)に関連する8つの憶測から考察!
では果たしてサトシナカモトとは誰なのか?
この最大のミステリーには多くの憶測が飛び交っています。
ここではサトシナカモトと噂された人物をその根拠とともに考察していきます。
金子勇氏|Winnyの開発者
金子勇氏はファイル共有ソフトのWinnyを開発した情報工学者です。
しかしWinnyは著作権侵害悪用の危険性があるとされ、その後金子氏は逮捕されてしまいます。そして2013年に急性心筋梗塞のため急死するのです。
同氏がサトシナカモトではないかとする理由については、ビットコインと同じくサーバーを介さずに端末同士で直接データのやり取りを行う通信方式であるP2P(ピアツーピア)を用いたファイル共有ソフトであったことと、同氏の論文からは既存システムへの不信感を伺わせる記述が、既存の決済システムからの脱却を目指すビットコインの理念とが合致することでしたが、その真意は今もわかりません。
ドリアン・ナカモト氏|日系人エンジニア
日系アメリカ人エンジニアのドリアン・ナカモト氏は幼いころの名前がサトシだったため、サトシナカモトではないかとの憶測が飛び交いました。
しかし当説についてはナカモト氏本人も完全否定されており、名前以外の根拠もないため信憑性は低いと言われています。
ニック・サボ氏|ビットゴールド研究のコンピューター科学者
デジタル通貨の研究で知られるコンピューター科学者のニック・サボ氏は、1998年に『ビットゴールド』と呼ばれる分散型デジタル通貨メカニズムを設計しました。
このビットゴールドはビットコインの論文が公開される前に発表されており、ビットコインや仮想通貨に深い関わりを持っていることから、同氏がサトシナカモトではないかする意見がありますが、同氏はこのことについては否定しています。
ハル・フィニー氏|NHKでも取りあげられた謎の人物
ハル・フィニー氏はアメリカのコンピューター科学者で、2009年当初からのビットコインユーザーであり、その創業者とされるサトシナカモトから、世界で最初のビットコイン取引を受けた人物としても有名です。
その後フィニーと同じ街(カリフォルニア州テンプルシティ)に10年間住んでいた、ドリアンプレンティス・サトシナカモト氏がビットコインの創作者ではという推測が生まれたが、フィニー氏はこのことを否定しています。
そして同氏は2009年に筋萎縮性側索硬化症(ALS)であることを公表後、ビットコイン創設者の人物像については多くを語ることなく、2014年にこの世を去りました。そして遺体は彼の意思でアルコー延命財団で冷凍保存されることになります。
医学が進歩し、次に目覚めた時に彼は何を語るのか?真実は彼のみぞ知ることでしょう。
レイグ・スティーブン・ライト氏&デイヴ・クレイマン氏|共同開発
レイグ・スティーブン・ライト氏といえば、2016年に自ら「サトシナカモトは私だ」と名乗り出たオーストラリア人起業家です。当時同氏は「自分とかつて同僚のデイブ・クレイマンがビットコインのシステムを考案した」と説明したが、クレイマン氏が死後、その遺族が共同で所有したビットコインの返還を求める訴訟を起こしました。
一審ではライト氏の敗訴判決となり、同氏は最高で約5000億円分のビットコイン支払いを命じられたが、続く二審ではこの賠償命令が棄却されたのです。
結局、今回の判決でライト氏に対してサトシナカモト名義のビットコインをクレイマン氏遺族への返還請求は棄却となったため、ライト氏がサトシナカモトである証明とはならず、真実はまたしても闇の中に葬り去られることになるのです。
スティーブン・ポール・ジョブズ氏|アップル社(Apple Inc.)創業者のひとり
スティーブン・ポール・ジョブズ氏はアップル社の共同創業者の一人であり、同社のCEOも務めた人物ですが2012年に膵臓がんでこの世を去っています。
ではなぜ、ジョブス氏がサトシナカモトではないかと噂されるようになったか?実は2018年以降に出荷されたすべてのMacコンピューターの中に、ビットコインのホワイトペーパーがデフォルトで入っていることがわかったからです。この事実が世に出たことでジョブス氏はビットコインを作った張本人ではないかという可能性が浮上したのです。
そんなアップル社ですが、他のテクノロジー企業が暗号資産に前向きな姿勢を見せる中でも、ビットコイン分野とは距離を置いていたり、ジョブズ氏の後継者であるティム・クック氏に至っては、個人的にいくつかの暗号資産を所有していると公表したものの、アップル社がこの分野に参入することはないとも述べていたりと、確信に迫る証言は得られていないことも謎めいています。
イーロン・マスク氏|世界トップクラスの資産家
ステラやスペースXの創設者で知られるイーロン・マスク氏もまた、ビットコイン創設者のサトシナカモトではないと噂される人物です。
以前、マスク氏は、ビットコインを発明したとされるサトシ・ナカモトをめぐる謎に言及し、コンピュータ科学者のニック・サボ氏がビットコインの誕生に大きな影響を及ぼしていると主張したました。また、彼は暗号資産(仮想通貨)に強い関心を持っていると公表し、しばしばSNSアカウントで暗号資産関連を発信しては、何度も暗号資産市場に影響を及ぼしてきたのも事実です。
マスク氏をはじめ、複数の人物がビットコイン創設に関わったのではという可能性を示唆しているようにも見えますが、ビットコイン発明者の正確な身元や確証はまだ見つかっていません。
チーム名|複数のプログラマーで構成される
最後に、サトシナカモトの名義は特定の個人を指すものではなく、実は複数人のチームではないかと指摘する声もあります。
理由としては、メールなどには日本であまり用いられないイギリス英語で表現されていることや、活動のタイムスタンプからイギリス・アメリカ東部・アメリカ太平洋沿岸地域のタイムゾーンであるという事実と、一人の技術者が執筆した論文としては多岐にわたり、また専門的な内容で完成度が高いことと、個人を特定できていないことから、サトシナカモトは偽名であり、複数のプログラマーによるチーム説ではないかとする意見も有力です。
サトシナカモトのビットコイン(BTC)をどれくらい保有している?
ここまでビットコインの歴史とサトシナカモトと噂される人物像を考察してきましたが、最後にサトシナカモトが所有しているビットコイン(BTC)について、現在の価値と併せて詳しく解説します。
サトシナカモトのビットコイン保有量は112万5,150BTC
サトシナカモトが保有しているビットコインは112万5,150BTCとも言われています。
ちなみに『BTC』とはビットコインの通貨単位で、発行上限が2,100万BTCであることから、BTC総数のおよそ5~10%近くを保有している計算となります。
またビットコインの正確な価値は現在のビットコインのレートを確認する必要がありますが、日本円に換算すると兆単位の資産を保有していることになるため、世界長者番付・億万長者ランキングに入るほどの価値を所持していることになります。
失われたビットコインの存在
BTCの発行総数は2100万BTCとプログラムによって設定されており変更されることはありません。つまり発行の上限を設定することで、データに希少価値を生み出しているわけです。
BTC数量は4年に一度半分となりこれは半減期と呼びますが、BTCが最初にマイニングされた2009年当時のマイニング報酬は50BTCでした。その後、4年毎に報酬は半減され2020年に4回目の半減期で6.25BTCとなりました。2020年5月の半減期時点で約1830万BTCが発行済みで、総発行量の89%がマイニングされたことになります。
また、これまでに600万BTCが発行済BTCから永久に喪失したとの報告や、別に400万BTCが行方不明となっており、復元できない限りBTCを取り戻すことは極めて困難だという報告もなされています。
最後にサトシナカモトが所有するといわれる112万5,150BTCは運用開始以降、一度も決済に使用されることはなく売却して資産化もされていない「失われたビットコイン」と呼ばれています。この莫大なBTCを動かすことができるのは、アクセス権をもつ正体不明のサトシナカモト本人もしくは、そのチームの一員だけなのです。
将来的には莫大な資産になり得る
近い将来、上限の2100万BTCがすべて発行済みになります。
発行数が上限に達した時、既に喪失や復元不可能な行方不明BTCにより、ビットコインの希少価値は今よりさらに上昇することが予想されます。
運用開始以来、1BTCも動いていないサトシナカモト名義で所有のビットコインの価値は、もしかすると世界トップの資産家となる可能性すらあるのです。
まとめ|サトシナカモトはビットコイン(BTC)の開発者!
ここまで正体不明のサトシナカモトについて、ビットコインの歴史とそのサトシナカモトではないかと噂される根拠について考察してきました。
ビットコインが誕生して今年で15年。
まもなく総発行数が上限に達し、その資産価値がどうなるかも注目です。
最後にサトシナカモトは一体誰なのか?
中央管理者を置かないビットコインという画期的な取引を発明した人物は、今どこで何をしているのか?
それはサトシナカモト本人しか知りえない、世界最大のミステリーなのです。
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