NFT（Non-Fungible-Token）とは何なのか？詳しく知りたい方は必見です。
NFTは、非代替性トークンと呼ばれていますが、初心者にとってこの言葉は理解しにくいですよね。
結論からいえば、NFTとは価値や信頼性が保証されたデジタルデータのこと。しかし、これだけでは初心者にとっては、まだまだ理解することは難しいでしょう。
初心者で意味がわからない方もいることでしょう。NFTとは「デジタルデータの1種」というように、簡単に覚えておきましょう。
本記事では、今話題のNFTとは何なのか？基本的な仕組みを初心者向けにわかりやすく解説しています。
また、NFTの実例や活用例なども紹介しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
初心者向け！NFTの仕組みをわかりやすく解説！
2021年からよく耳にするようになった「NFT（Non-Fungible-Token）」。
NFTと呼ばれるアート作品が、どうやら何億もの値段で売られているらしいですね。
気になって調べるとわかりますが、「非代替性トークン」「ブロックチェーン」「暗号資産」といったよくわからない単語が出てきます。
どの記事でもそれっぽい説明はされているものの、いまいちイメージがつかめないNFT初心者の方も多いのではないでしょうか。
ここでは、初心者の方にもわかりやすく、実例やメリット・デメリットも含めてNFTを解説していきます。
NFTとは？
NFTとは、「Non-Fungible-Token」の略で、日本語訳は「非代替性トークン」です。
非代替性トークンは「価値や信頼性が保証されたデジタルデータ」とも言い換えられますが、それでも意味がよくわからないですよね。
まずは、「代替性のあるもの」「代替性のないもの（非代替性）」について、それぞれ説明します。
代替性のあるもの
例えば、10,000円札を東京のATMに預け、大坂のATMで再び引き下ろしたとします。
預けた10,000円札と下ろした10,000円札は記号・番号が違う別物ですが、10,000円札としての価値は変わらず、問題なく使えますよね。
このように、もともと誰が所有していたとか、どのように使われてきたとか、そういった情報で価値が変わらないものは「代替性がある」といえます。
代替性のないもの（非代替性）
代替性のないもの（非代替性）は、コンサートチケットや運転免許証、サイン入り本などをイメージすると分かりやすいです。
AさんとBさんが同じアーティストのコンサートチケットを持っていたとしても、交換はできません。
なぜなら、それぞれ日程や座席が異なり、チケット所有者が紐づけられているため。このように、交換によって価値が失われるようなものは「代替性がない」といえます。
初心者でもわかる！NFTとは？
NFTによって、コンサートチケットや運転免許証と同じように、デジタルの漫画やアートといったコンテンツに「非代替性」という価値を付けられるのです。
今まで、デジタルコンテンツにはコピーや違法ダウンロードされる危険性があるため、唯一無二の物として価値を付けられませんでした。
NFTによって、そうしたデジタルコンテンツが本物だと証明できるので、コンテンツの価値を高めたり、作者の権利を守ったり、複製や違法ダウンロードを防げたりするようになります。
NFTの仕組みとは？
では、具体的にNFTとはどのような仕組みなのでしょうか。
ここでは「ブロックチェーン」という用語が出てきますが、馴染みのない初心者の人にもわかりやすく解説します。
ブロックチェーン
NFTでは「ブロックチェーン」技術を応用することで、コンテンツに唯一性を持たせられます。
ブロックチェーンとは、情報を管理・保存する仕組みのこと。ブロックチェーンでは、取引記録が管理者や当事者だけでなく、すべてのインターネットユーザーに公開され、管理されます。
特定の管理端末だけでなく、世界中のインターネット端末が同じ情報を管理し、相互に監視し合っている状態です。
もし第3者が情報を改ざん・ハッキングしようとした場合、世界中の端末を対象に行わなければならないため、かなり安全性が高いです。
そしてNFTでは、個々のデジタルデータに識別可能なコードを付与するので、「同じ画像なのに持ち主が違う」といった個別性を持たせられます。
デジタルアートならば、本人が制作したという本物の証が付与され、それを改ざん・ハッキングが困難なブロックチェーンの仕組みで保護することで、「唯一の価値」が生まれるのです。
Dapps
NFTやブロックチェーンの話題では、「Dapps（ダップス）」という言葉もよく登場します。
Dappsとはブロックチェーン技術を基盤とした「自立分散型アプリケーション」のことで、NFTも該当します。
通常、アプリケーションは開発企業が運営・管理していますが、そのデメリットとして、
- サーバーが機能停止したら利用できなくなる
- 管理や運営に多大なコストがかかる
- 情報を中央管理者が集めており不透明
といった点が挙げられていました。
一方でDappsならば、NFT同様、複数の利用者が情報共有するので、中央管理者が存在しなくてもシステムを維持できます。
コストや人員の都合で主に企業でしか運営できなかったアプリケーションが、ブロックチェーンの安全性により、個人の集合体でも維持できるようになったのです。
仮想通貨（暗号資産）で売買可能
NFTは、それぞれに識別コードを持っているため、流通しているNFTは誰が発行したものかはっきりと分かります。
NFTを売買するには、仮想通貨（暗号資産）が必要です。
NFTや仮想通貨（暗号資産）にも活用されているブロックチェーン技術を活用し、著作物やゲームのアイテムなどのデジタル資産を管理できるので、信用に基づいた売買が可能です。
NFTの問題点とは？3つのポイントで考察！
ここまでNFTの特徴やメリットを紹介してきましたが、デメリットも存在します。
さまざまな問題がありますが、初心者でもわかりやすく理解できるよう、解説していきます。
- ガス代がかかる
- 著作権の問題
- 仮想通貨（暗号資産）の変動幅に価格が影響する
それでは、詳しくみていきましょう。
ガス代がかかる
NFTにおける「ガス代」とは、NFT取引における手数料のことです。
ほとんどのNFTは「イーサリアム」というプラットフォームで取引されていますが、そこでは一定のガス代が設定されているのではなく、需要の高さによって変動します。
NFT自体に注目が集まっている現在はガス代が高騰しているため、競合プラットフォームはガス代を低くして差別化しているようです。
著作権の問題
NFT上の保有者のデータは管理できるものの、著作権とは紐づいていません。
そのため、他のコンテンツから盗作してNFTを販売した場合でも、NFT上の持ち主は販売者になってしまいます。
また、現状ではNFTを購入しても著作権や所有権を獲得したことにはなりません。
NFT作品をコピーしても問題はなく、法的にはまだ未成熟といえるでしょう。
仮想通貨（暗号資産）の変動幅に価格が影響する
NFTや仮想通貨を含めた暗号資産業界は、まだ不安定で変動幅が大きいです。
そして、NFTのデジタルコンテンツも、仮想通貨（暗号資産）の変動幅に価格が影響し、需要に応じて価格が乱高下します。
NFT仮想通貨への機運の高まりがコンテンツにも影響しかねないので、売れ行きが全く読めず不安定です。
【日本国内】NFTの実例とは？
日本国内でもNFTの実例は多くあります。
ここからは、国内の事例をいくつか紹介します。
- せきぐちあいみ氏
- 仮想通貨少女
- RIZIN（ライジン）
それでは、詳しくみていきましょう。
せきぐちあいみ氏｜VRアーティスト
「せきぐちあいみ氏」はVRアーティストとして活動しており、バーチャル空間をアーティスティックに彩るクリエイターです。
NFTにて「Alternate dimension（幻想絢爛）」という、幻想的な夜桜と金魚が特徴的な作品をオークション形式で販売したところ、日本円で約13,000,000円で落札。これは、VRアートの可能性を示唆する、衝撃的な出来事となりました。
仮想通貨少女｜アイドルグループ
仮想通貨をテーマにしたアイドルユニット「仮想通貨少女」も、NFT業界に参入しています。
メンバーはそれぞれ仮想通貨の名前を持ち、ライブ入場料や物販はすべて仮想通貨で決済という徹底っぷり。仮想通貨の正しい知識をエンターテインメントで広めるのがコンセプトです。
RIZIN（ライジン）｜格闘技イベント
「朝倉兄弟」「YouTuber シバター氏」で有名な格闘技イベント「RIZIN（ライジン）」は、スポーツNFTを販売しています。
スポーツNFTとは、試合のハイライトやベストショット、トレーディングカードを販売するデジタルサービスです。
リアルだけでなく、オンラインでもスポーツを盛り上げようという動きは、今後も広まっていくでしょう。
【海外】NFTの実例とは？
最後に、海外のNFT事例も紹介します。
世界的なニュースとして、ここからNFTを知ったという方も多いのではないでしょうか。
- Jack Dorsey（ジャック・ドーシー）氏
- Beeple（ビープル）
- CryptoPunks（クリプトパンク）
それでは、詳しくみていきましょう。
Jack Dorsey（ジャック・ドーシー）氏
Twitterの共同創設者兼CEOの「Jack Dorsey（ジャック・ドーシー）氏」は、自身の初ツイートをNFTとして出品したところ、約316,400,000円の値段がつけれられました。
絵画と同様、著名人の何気ないツイートがアートのような価値を持つ時代になるかもしれません。
Beeple（ビープル）
デジタルアーティストであるBeeple（ビープル）の作品「Everydays–The First 5000 Days」は、なんと約7,500,000,000億円で落札されました。
作品としては、Beepleが13年半の歳月をかけて制作した5000枚の作品をコラージュしたものです。
購入者は、デジタルハックできない「時間」に価値を見出したとコメントしています。
CryptoPunks（クリプトパンク）
「CryptoPunks（クリプトパンク）」は、2017年からサービスが開始されたNFTマーケットプレイスです。
NFTではかなり古いプラットフォームですが、2021年3月になり、24×24ピクセル画像１組みがそれぞれ約820,000,000円で販売されました。
NFT需要の高まりが、プラットフォームで販売されている作品の価値を急激に高めた一例です。
NFTの今後の展望は？将来性について考察！
Googleトレンドによると、上図のとおり、2021年以降にNFT業界全体として右肩上がりとなっています。
経済産業省が2022年2月、日本国内発のNFT実証実験を行うなど、NFTだけでなく暗号資産業界全体として大きな盛り上がりをみせています。
このような背景から、今後のNFT業界の将来性は大きく、多角的にさまざまな影響を与えながら飛躍していくことでしょう。
NFT業界における今後の展望や将来性については、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ｜NFTとは何なのか？仕組みを理解することから始めよう！
今回は、NFT（非代替性トークン：Non-Fungible-Token）とは何なのか？その基本的な仕組みを初心者向けにわかりやすく解説してきました。
最後まで読んだあなたは、「NFTとは価値や信頼性が保証されたデジタルデータのこと」という意味が理解できたことでしょう。
NFTには欠かせないブロックチェーンなど、現代社会において先進的な要素を持つ技術を理解するにはまだまだ時間がかかります。
とはいえ、NFTとは何なのか理解できたことで、次なるステップに進めることは間違いありません。
本記事が、NFTの基本的な仕組みについて理解したい初心者の方の参考になれば幸いです。
コメント